JPhO'22(姫路)参加記
こんにちは。iN(@aienuain)です。
JPhO1次通ったので2次に参加してみました。1次について少し。
理論は怖かったので無限に過去問を解きました。本番では2つアホみたいなミスをしました。
実験は蒸発の寄与で片対数グラフの直線にどう影響をおよぼすか考えるみたいなことをしてたらABになってました。私が一番驚きました。
自分としては2次は理論も実験も失敗して後悔の気持ちが強いですが、交流(直流ではない)が想像の5倍ぐらい楽しかったので、今回は試験の反省、JPhOの実況を割りと楽しげに書いて行けたら良いなと思います。(以後敬体は使いません。めんどくさいので)
勉強法(?)
自分は一年ほど前から大学の学術書を読んでいた。列挙すると、基幹講座力学、清水熱力学、ファインマン物理学3、演習形式特殊相対性理論、よくわかる解析力学、など。
あとは世界水準の物理入門という白い本をよんで実験の勉強をした(JPhO2次の実験にはさほど役に立たなかった)。
理論は過去問を解けるだけ解いた。
一日目
岡山勢だが贅沢に新幹線で。姫路駅の出方がよくわからなくてキレた(帰りも)。
とりあえず東横インに行き同校とあうすさんに会ってサイゼでご飯をたべた。
サイゼでRonくん綾波さんdivcowさんの一行と原義エンカした。
さてアクリエに到着してすぐ実験試験があった。
実験試験
解答用紙が多く名前を書いていくのに5分ほど要した。(JPhO対策として、書きやすい名前に改名することがあげられるだろう。)
大問1
さて1-1を解こうとまずは装置をつくる。
1-1はこの水平振り子の振動面と回転軸を答えよというもの。
まだ頭の働いていない受験者にとってこれは割と難しく、僕も結構悩んだ記憶がある。
(上位の賞でもこれができなかったという人を観測している。誰とは言わないけど。)
途中で誤読をし、かなりのデータを測り直しをする羽目になった。
なんとか3時間ほどで終わらせて2に移る。
大問2
試験前から予告されていたオシロスコープを使う問題。音波をスピーカーで電気信号に変えてオシロスコープで測定という話。
とりあえず書いてある通りに回路を作ってオシロにつなげてみたぐらいの時に、試験官が通りかかり、オシロを見て、「回路よく確認したほうがいいんじゃない・・・?」と言われたので、何かがおかしいんだろうと思い20分ほど回路を見つめたが、特に間違いはなく、ただ目盛りの調節の問題だったらしい。
オシロを使うときはまず目盛りを色々調節してみることが大事。
そんなこんなで装置を作るだけで1時間ほど経過していた。
2-1の最後の方で、受け取る音波の振幅とマイク-スピーカー間の距離はどのような関係があるか、自分でデータを変換して直線を作って確かめよという問題があったが、強度は振幅の2乗に比例することをしっていれば天下り的に反比例がわかるのでとりあえず逆数をとって直線を作った。(しかし、マイクとスピーカーの内部構造を考えて距離を少し補正しなければならなかったが焦っているのでそんなことには気づかず曲線を直線とフィッティングしていたらしい。)
2-2を極大極小だけとって適当に波長を計算していたらいつの間にか試験が終わっていた。
実験の反省
実験は基本的に時間が足りないので、手際との勝負になる。僕のように六角レンチの使い方がわからないだとか、ネジを曲げて破壊するだとかをしていては時間が消えてしまう。本気で実験で点を取りに行くなら基本的な工作技術はあったほうが良いかもしれない。
あと僕のようにグラフの書き方があやふやだと結構困るのでグラフの正しい書き方は教わっておくべき。
2の最初で衝立(ついたてと読む)の作り方があって、これにとても難儀したが、結局衝立を使うところまでは進まなかった。手際が大事なので、実験で何をするかをさらっと最初に確認しておくのが良い。
そしてなにより誤読をしないこと。
実験試験はこれで終わり。
ちなみに隣にとまとさん(実験一位)がいたが、途中でトイレにいっていた。(え?)
おそらく唯一ラップを使用していた人だと思う、すごい。
夜は次の日のために相対論演習をすこしといて早めに寝た。のは良かったんだが。
2日目
11:30に寝て、0:00時に起きて0:30に寝て3:00に起きて4:00に寝た。
本当に寝れなかった。jphoには、枕をもっていくべき。
飲み物を買うためにいろんな人々と近くのコンビニまででかけた。
コンビニで買ったパンとホテルの朝ごはんを食べながらリコリス・リコイルを見た。真嶋と千束の絡み好き。
理論試験
大問1
津波の物理。水面波の静止系を見てエネルギー保存を考えるのはよくある話。
数値計算の問題で、「約2万キロ」という文言をみてこれが有効数字一桁だから、、、と進めて答えをすべて有効数字一桁にしていたら解答はすべて二桁だった。
というか値が解答と全然違っていた(単位を考慮しても)。たぶんここで30点ほど引かれていると思う。ぐわーーーーー。
大問2
電磁気。頭がおかしくなっていて最後がわからなかった。これは良くない。これで11点がきえた。
大問3
最初の問題が地味にわからなかったので、次の問題の示すべき式から逆算して理解した。Tに298Kではなく25℃を代入して数値計算を間違えた。(は?)
変数分離と、気体と密度の微分方程式の導出らへんは常識と扱われているっぽかった。
大問4
計算するだけの天体。だったんだが・・・
とりあえず言われた通りに計算を進めていく。
問6の計算気持ち悪すぎるだろ!!!
という感じで普通に計算が終わって、この時点で4時間ほどだったと思う。
そうして数値計算の見直しをして(見直しをした上で間違えた、カス)、大問4にさしかかってあと数分というところで、問3でMを平均を取らずにそのまま代入していたことに気づく。定数倍のミスを順次修正したつもりで試験が終わり。人生も終わり。
理論試験の反省
解説回で解答を見たときに数値計算が半分ぐらい違うことに気づいた。多分ちゃんと理解して解いた部分の合計は285ぐらいだと思うのだけど。
ちなみに、1-4-(a)で、誤読をしていて、f∽uを比例定数込みで示せ という問題だと勘違いしていて、一生懸命これを示していた(ちなみにこのとき書いためちゃくちゃな答案は、「f,uがともに符号がひっくり返るようなx',t'がとれるはずだから(これが怪しい)これに1-(b)の関係を適用して所望の式を得る。」 みたいな感じ)
そして問題の大問4はおそらく問3ぐらいから定数倍ミスで雪崩れていると思う。
特に4-6は表式からして10^3オーダーの定数倍ミスで、流石にこれはだいぶしょっぴかれたような気がする(まだ開示がないので何とも言えないが)。
JPhOに計算力が大事なのは言うまでもないが本番の僕にはなかった。これはなんとかせねばならない。
交流会
JPhO2022のTシャツを着て写真撮影をした。
なんとか食品の弁当で逆SDGsをして、パーテーションを片付けてOP委員主催の交流会がはじまった。
司会はらぐらんさんが行っていた。
まず行われたのは物理ワードたくさんゲーム(名前が違っていたらごめんなさい)。
文字通り物理ワードをたくさん言っていく。自分の班はかなり優秀だった。しかし物理量というテーマのときにエネルギーの次元のものが何個でてきただろうか。(kaageも同じようなことを言っていた。)
次に行われたのはびみょ物理ワードジェスチャー漢字アルファベットゲーム(これもも名前が違っていたらごめんなさい)。
インダクタンスを伝えるために100人以上の人間の前で30秒指をくるくるした。かなりシュールだったと思う。
らぐらんさんが「百人自己紹介より楽しかったら成功です。」と言っていたが、かなり楽しかった(特に他人のジェスチャーは面白かった)。
解説会
実験解説会はそれなりにちゃんと聞いた。一方kaageは寝ていた。
理論解説会はまず音があんまり聞こえなくて、しかも解法は解答を見て全部知っていたのであまり意欲的に聞こうと思えなかった。解説中にスマホさわるな!というツイートを見かけた。
夜
あなたは逆Sustainable Development Goalsをしっていますか?私は知っています。
部屋移動が禁止なので一階ロビーでちゃんとマスクを付けて交流をした(後にこの行為も禁止となることを、このころのiNは知る由もない)。
首都圏勢が鉄緑トークで盛り上がっていて岡山県民であることを少し悲しく感じた。
9時から11時過ぎまでずっと喋っていたと思う。
jpho勢ではない人ともくりをして2時ごろに寝た。
3日目
kaage、絶起──────────────────────────────────────────────。
(ドア叩いて起こしました、二度寝していたらしい。すごい目が開いていた。)
とりあえずでコンビニに行って朝ごはんを調達した。
Spring-8
唐突に英語リスニングが始まった。スーパーボールを初速度なしでもとより高い位置に戻すには?という問を瞬殺した(若干疑問の残るところはあるが)。
中2のときに行ったことがあったのだが記憶がだいぶ消えていた。
理論物理学者の方の講演は申し訳ないけど少し寝てしまった。
らぐらんさんの質問のレベルが違う(それはそう)。
姫路城
天守閣には入らず外周を回った。すごく暑かったのでkaageと綾波さんとアイスを買って食べたが、時間に追われてゴミを捨てるところがなかった。中受トークで盛り上がった。
バスでとなりの人(同じ班)とかなり物理トークで盛り上がった。(後の代表候補である。)
Physics Live
とりあえずらぐらんさんのIPhO実験問題のところにいった。水面は等ポテンシャル。
つぎにコマのとこにいってかなりの時間遊んだ。童心に帰って楽しんでいたが回転運動方程式とか慣性モーメントが・・・とかいう会話をしてしまっていたかもしれない。
逆さごまを初めて見た(剛体の最後の方に載ってるイメージ)。
4人ぐらいで飲み物を買いに行くついでに外で結構な時間会話をした(主に試験の反省)。
夜
ロビー交流が禁止になった。悲しいね!
糸電話が流行して、僕は大富豪を学んだ。(大富豪を知らないといったら某灘生に「どんな環境で育ってきたら大富豪を知らずに生きれるんや」的なことを言われた。)
明日のために片付けをしていたら2時ぐらいになっていた。
やはり夜は楽しい。
4日目
コンビニに行って朝ごはんと飲み物を買った(ちなみに毎日一本ずつ午後の紅茶ミルクティーを飲んでいた)。
kaageは絶起は免れたらしいが純粋に準備が遅かった。
表彰式
待ちに待った表彰式だが、実験も理論も普段の出来の半分もとれていない感覚でメンタルが終わって多動を発揮していた。
結果は銅賞で、日本代表候補となった。
理論の過去問をといていて金賞を取れると思っていたので銅賞だったことには非常に落胆したが、日本代表候補になるという一つの目標は果たせて良かったと思う。
研修、合宿が楽しみだ。代表になれるようさらに精進!
お開き
余ったきびだんごとうなぎパイをホールの外にいた人々に押し付けた。
trueさんにきびだんごを渡したとき僕の家来になっていて面白かった。
帰りにかなりの人数で姫路駅周辺にくりだしたが、この大人数で入れる店などないので分かれて行動した。僕はあうすさんなどとうどんを食べた。
その後に少しお土産を買って(僕は買っていない)解散。
非常に楽しく有意義な4日間だった。本当に実地での交流は楽しいので、みなさんも科学オリンピックの本戦を頑張って目指しましょう。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。終わったら代表候補研修編も書く予定です。